8月6日(土)

陸前高田に来て初めての休日です。
今日は朝から少し驚きの出会いがありました。


日本科学未来館RICOH陸前高田高校の生徒を対象に、復興街作りの授業を市役所で行うという情報を戸羽市長から入手しており、何か面白そうな匂いを感じたので行ってみました。

会議室に入ると二十人程の高校生が既に授業を受けていました。

各テーブルで説明している未来館のスタッフの話を聞いていると、陸前高田市の街作りを科学的にデザインするといった内容で、授業を通して高校生たちに科学的な考え方を学ばせるそうです。

科学というのは究極に理論的な考え方のため、復興街作りの具体的な方法を考える手段としてはとても理にかなっていると思います。

「こんな街にしたい」「こんな施設を作りたい」といった高校生の柔軟な発想から授業が始まり、そのための実践方法を科学的に考えることで、まず何から始めるべきかが見えてくるというもの。


そんな授業を受けている様子を撮影してよいものか、横にいた「スタッフ」と書かれたポロシャツを着ている方に訪ねてみました。

振り返ったその方、確か何処かで見たことのある顔で、一瞬間を置いてすぐに気が付きました。

宇宙飛行士の毛利衛さんでした。

私の勉強不足ですが、日本科学未来館の館長をやられているそうです。

毛利さんから科学についての話を聞きながら、熱く楽しそうに話す姿は非常に理論的で感情豊かな印象を受けました。

何よりも子供が大好きという時の笑顔が素敵です。



午後からは、今日、明日と開催されている「うごく七夕まつり」を見るために陸前高田小学校に。

例年は地元の人たちが装飾された十一基の山車を曳いて市街地を回るお祭りですが、今年は津波で流されずに残った三基だけの巡行。

悲しいことに人手も足りないため、ボランティアも曳き手に加わっていましたが、
逆にみんなの想いが一つになり、その迫力は凄まじいものがあり感動しました。

この状況で今年も祭りを行うこと。それはやはり、祭りとは人の想いや願いが凝縮されて形になったものなんだと改めて感じました。


田崎 正浩(京丹後市