観光ガイドとともに・・・

 陸前高田市の災害状況をしっかりと確認したいということで、先週の土曜日の3時間、陸前高田観光ガイドにお願いして、陸前高田市内をまわりました。


 最初に、気仙中学校近くの高台へ行きました。ここからは、市内をほぼ一望することができます。そして、市内を見まわすと、やっぱり何もありません・・・。旧市街の面影は全くなく、残っているのは、津波によって無残に破壊された建物と瓦礫のみです。震災前までは、その場所にたくさんの人の笑顔があったのかと思うと・・・なんともいえない、悲しい気持ちになりました。


 次に、高田で現在、一番有名な一本松に行きました。高田松原は当時、日本百景にも選ばれており、7万本の松が約2キロにわたって続いていました。綺麗な砂浜が続いており、夏には海水浴客でいっぱいになっていました。また市民の憩いの場であり、宿泊施設等も併設されていました。しかし、現在は津波で全て破壊され、唯一残っているこの一本松も大量の海水によってすでに死んでいるとのこと・・・・震災前の写真と見比べて見ると・・・今回の津波がいかに巨大だったのか、その恐ろしさを改めて実感しました。
 

 その後、市民体育館・市民会館・市役所と市内の主要施設をまわりました。もちろん、すべて津波の影響で無残な形になっており、多くの方がこれらの建物に避難していたため、津波に襲われ、命を落としたそうです。ガイドさんの話の中で一番印象的だったのは、このように避難所に逃げたのに、その避難所が津波に襲われたため、多くの方が命を落としたという事実です。高田町では、11か所の避難所のうち、10か所が津波に襲われ、多くの人命が失われたという話は、かなり衝撃的でした。

 
 今回、高田の街を案内してもらい、津波の恐ろしさを再認識することができました。今回の津波を教訓にして、地震及び津波に対する危機意識をもっともっと高めていくべきだと思います。



奇跡の一本松



無残な姿の高田松原


桑原 健(岐阜県関市)