ありがとうございました

 8月20日から始まった復幸応援センターでの業務もあっという間に一週間が過ぎ,水戸市役所に戻ることになりました。
 前泊で19日に陸前高田市に来たのですが,かつての町並みが本当に何も無くなっている惨状にただただ言葉を失うばかりでした。一方で,竹駒地区には仮設のスーパーやコンビニ等の商店が集合しており,家族連れや学生がたくさん店に訪れ,買い物をしている様子を見て,陸前高田市民の普通の生活が始まっているという当たり前のことに気づきました。
 しかし,そんな生活には,家族や親類・友達が津波の被害に遭われていたり,住まいが流されて,仮設住宅暮らしになってしまっているなど,壮絶な被害体験が内在していることを,この1週間でたくさんの陸前高田市の方に出会い,お話をさせていただいたことで知ることが出来ました。そして,その方々がそれでも前を向いて,さまざまな形で陸前高田市を復興していこうとしている姿に感動しました。


 【被災した高田松原の松を用いた表札。一本松の焼印つき】


 私が陸前高田市に来た目的のひとつに,陸前高田市の下水道の現状について知ることがあり,陸前高田市の千田下水道係長からお話を聞くことが出来ました。急な訪問にもかかわらず丁寧に対応してくれて,さらに,被災現場・仮設処理施設の現場も見せていただき,非常に参考になりました。この場を借りてお礼を申し上げます。ありがとうございました。


 【気仙川を遡った津波で被災した下矢作浄化センター】


 また,災害ボランティアセンターでは,全国から400人以上の方々が大型バスでボランティアに参加しに来ている現状と,センターのスタッフたちの復興にかける情熱を感じ取ることが出来ました。2日間しかお手伝いできませんでしたが,お別れの際に,センタースタッフみなさんが外に出てきて,手を振って見送ってくれました。ありがとうございました。


 【大型バスで埋め尽くされる災害ボランティアセンター】


 期間中は生出地区の宿舎に4人の共同生活でした。ほぼ同じ年齢の4人と寝食を共にしながら,まじめな話からふざけた話まで夕食を囲みながら出来たことは,若い頃に戻った感じで本当に楽しかったです。みなさんはまだ陸前高田市に残りますが,まだまだ暑い日が続くようなので日焼けしすぎないようお体に気をつけてがんばってください。


 【24日の夕食】


 期間は1週間ですが,非常に濃密な時間であり,多少なりとも陸前高田市の復興の様子を感じ取れたのかなと思います。水戸市に戻ってから一人でも多くの人にここでの体験を伝えて,同じく復興中の水戸市にちょっとでもプラスになればいいなと思います。そして,私個人もまた必ず陸前高田市に来たいと思います。
 ありがとうございました。


【左から川合(松阪市),桑原(関市),三品(網走市),橋本(水戸市)】


橋本 賢一(水戸市