8月31日(水)

 今日で8月も終わりです。早いもので1ヵ月が経ちました。お盆を過ぎると暑さが和らぐと地元の方から聞いていましたが、その通りでした。今年は例年より寒いということですが、朝・晩は冷え込みます。寒さで目を覚ますことも度々あります。私たちの宿舎のある「生出(おいで)」地区は、陸前高田市で最も雪が積もる地域とのことですが、もう秋の気配です(笑)。
 
 さて、8月29日に第2回目の陸前高田市震災復興計画検討委員会(委員長は中井検裕・東京工業大学教授)に出席しました。50人の委員(47人の市民と3人の大学の先生)に対して、震災復興計画素案(基本計画)が示されました。マスコミも注目しており、複数のテレビカメラが入っていました。行政側(市長・副市長など幹部職員)や大学の先生たちが市民代表の委員からの質問に答えるというスタイルで2時間の会議が進行しました。11月頃に成案を予定しています。次回の会合は9月26日ですが、しっかりとウオッチしていきたいと思います。


 復興イベントを多くの陸前高田市民に楽しんで頂きましたが、それはたったの2日間のことであります。この1ヵ月はイベントに翻弄されましたが、今からは長期に亘って陸前高田市を応援する仕組みを構築していかなくてはなりません。改めて気持ちを引き締めて、仕事に臨んでおります。この1ヵ月の収穫は、陸前高田市の将来を真剣に考えている熱い市民たちに出会えたことです。私は民間出身だけに、彼らの議論の方が馴染みます(笑)。津波で流された商店街たちが、コンテナで仮店舗を作りたいという申し出があり、ある企業から中古コンテナを5台程度譲り受ける手配はしたのですが、運送費(1台あたり16~17万円)を捻出できず、色々な所に電話をしていました。どなたか地元商店街の復興にお力をお貸し頂ける方はいませんか?

 
 我々は行政の単なる補充ではありません。民間企業、ボランティア、NPOなどと協同して、現地のニーズと支援のマッチングを迅速に行うことを目的にしております。行政のニーズはピークアウトしたようで、5月2日から陸前高田に職員派遣をしていた千葉県が本日で撤退するとのことでした。「帰りたくない」と言って、皆で掃除をしていたのが印象に残りました。7時過ぎに、NPOのETICのメンバー5人が来ました。代表理事の宮城治男さんなどと2時間程、熱い議論を交わしておりました。面白いアイデアを頂きました。生出の宿舎に9時半頃戻り、四国中央市から派遣されている高橋幹明さんの送別会を軽くしました。「お疲れ様、高橋さん!またいつの日か陸前高田で再会しましょう。」

                      陸前高田市復幸応援センター長
                            小林益久(松阪市