9月27日(火)

深田さんと重複してしまいますが、月曜の「復興まちづくりを語る会」について少し。


「産業と雇用」をテーマに、参加者が熱い思いや意見を発言されていました。
農業、林業水産業、商工業など各分野に従事されている方の、それぞれの分野の観点から語られる産業・雇用の復興ビジョンは、自分が全く知らなかった考え方も多く、非常に勉強になりました。


現在センターでは、地元企業の経営者が中心となって設立されたコミュニティ・カンパニー「なつかしい未来創造株式会社」の事業の一つである、地元商店の復興などに関わらせていただいています。
コミュニティー・カンパニーの詳細については、おってこのブログで説明させていただくと思いますが、現時点では商業面での関わり方が大きく、商店主の方などと接する機会が多くなっています。


また、センターの仕事としては水産業関係にも関わっています。
市の水産課と広田湾漁協に被災状況とニーズのヒアリングをした所、津波によって漁船が損失したために養殖を再会できないとの事でした。
そこで現在、ホタテ・昆布の養殖漁船を寄贈してくれる所がないか、青年市長会各市に照会をかけています(ご存知のとおり陸前高田はカキ・ホタテ・昆布が非常に有名です。ちなみに私の地元のカキも、元は三陸から稚貝を買って養殖しているのです)。
しかし、市の水産課や漁協とはやりとりを行っていますが、実際に漁(養殖)をして生活している方の声を聞いてみると、その内容は全く新鮮なものでした。


今回の会に参加された漁師さんの意見を紹介します。


「これまでは昔から続く古い養殖漁場に新しいものを継ぎ足し、密殖の状態で何とかやってきたが、その漁場もこの震災によってリセットされた。広田湾ではまだ海底にガレキが残っているが、外洋に関してはガレキは陸に打ち揚げられ、底は非常に綺麗な状態。そのリセットされた漁場で、例えば、手間を減らし更に品質の良いものを作って販売単価を上げる、といった様な新しい形態の漁業を展開していく一種の転換期である」


私からすると悲観視してしまいそうな状況において、ピンチをチャンスに変える明るい復興の展望を持っておられました。


その他にも社会福祉やエネルギーの面からの意見など、実際に各分野の現場で働く人の意見が飛び交っていましたが、こうやって他分野の方の生の声を聞くことは初めてで、正に寝耳に水でした。


「復興を応援する」という目的へのアプローチは色々ありますが、これから他分野のニーズも収集していければと思います。



火曜の夜は、飲食業組合(岩手県飲食業生活衛生同業組合)高田支部長の佐々木さんがつい1週間前にオープンさせたお店にお邪魔しました。
久しぶりに外で飲食をするのはいいものです。
お店の外装はトタン屋根、壁はベニヤ板で出来ていたのですが、中小企業基盤整備機構の事業を利用してきちんとした店を構えるまでの仮店舗、ということのようでした。
次第にお客さんが増え、最終的に店内は満員。
こうして人が集まれる場所がもっと出来るといいです。


田崎 正浩(京丹後市