生出木炭まつり おもてなしの心

今月の30日(日)に、我々の宿舎がある生出(おいで)地区で木炭まつりというイベントが開催されます。また、今年は陸前高田市災害復興支援イベントとして、おいで木炭まつり前夜祭と称して静岡市の郷島煙火保存会の皆さんによる「花火の交流イベント」が行われます。前夜祭は、29日(土)の午後6時から午後8時までの予定となっています。


まつりの本日である30日(日)には、午前9時30分から午後1時30分まで木炭まつりが催されます。詳しくは、生出地区コミュニティ推進協議会のホームページをご覧いただくとよくわかると思います。


我々復幸応援センターのスタッフが宿舎としている元生出小学校教員宿舎は、この生出地区にあります。生出地区は、陸前高田市の中心街から北西に約17キロ離れた所にあります。国道343号線矢作町二又から山間の道を約5キロほど進むと四方が山に囲まれた静かな山村の「生出」の集落に入ります。戸数120戸、人口450人ほどで、隠れ里と呼ぶのにふさわしい地域です。毎日このような地域で朝夕の生活を送っています。休みの日には、自転車で周囲の散策に出かけ、森林浴を満喫しています。


生出地区コミュニティ推進協議会では、地域資源の木炭を活用し、地域づくりと生出を多くの人に知ってもらうため「生出木炭まつり」を開催するようになりました。昭和62年から毎月10月の最終日曜日に行っています。今年で第25回となります。このような地域活動により、平成8年にはIWATEふるさとづくり賞、ふるさとづくり振興奨励賞、平成9年には岩手県活力ある我がむらづくりコンクールで優秀集落に選ばれました。


生出の集落は、平泉の黄金文化を支えた玉山金山を中心とする金採掘の一翼を担い、1600年代には炯屋(鉄沙をたたらにかけて鉄をつくる所)を業とするために、膨大な量の木炭生産が行われました。明治時代には養蚕も盛んになり、明治25年には地元資本で「有限責任生出製糸生産販売組合」を設立し、アメリカと直接取引を行っていた歴史もあります。


23日の日曜日には地区の方々が総出で、木炭まつりの会場までの沿線の草刈りをしてみえました。以前に八木澤商店の河野会長が復幸応援センターを訪問された際に言ってみえたことを思い出しました。今でも「結」の制度が強く残っているのは生出地区だということです。地区の皆さんの結束力の強さとおもてなしの心の温かさに改めて感じ入りました。生出は温かい。
がんばっぺし陸前高田! がんばっぺし生出!


深田政己(松阪市