仮設住宅に「手作りサロン」(集会所)が出来ました

 米崎中学校グランド仮設住宅(現在89戸260人生活している。)には、以前、仮設住宅の一部を使用した集会所があったが、居住希望者の増加の関係から、9月からなくなった。
 このままでは、高齢者が孤立する。また、特に安否確認ができないとのことから、知人を通じ、トレーラーを長期無料で貸してくれる方を探し、何とか最近みつかった。
 「トレーラーハウスを設置し、仮設で生活する方々に憩いの場を提供し、ストレス発散できる場を作りたかった。第1の目的は、安否の確認。」と、自治会長さんが話してくれました。

【デイサロン「ボンジュール」の外観】


 集会所の名称は、デイサロン「ボンジュール」で、19日月曜日オープン。
 トレーラーハウスの集会所設置と同時に同仮設住宅に住む、看護師さんや栄養士等の11名の方が見守り隊なるチームを結成。運営と活動を行っている。
 グループごとに月曜日から金曜日までの毎朝、ひとり暮らし老人及び高齢者(75歳以上)のお宅を訪問し、声かけしている。
 デイサロン「ボンジュール」は、月曜日から金曜日までの9時30分から11時00分まで開いている。訪れた方と「お茶っこ飲み会」を行いながらお話をし、仮設住宅で暮らす方の孤立を避けることを目的に。また、随時血圧なども測定しながら住民の健康管理の手伝いも行っている。
 当初、見守り隊チームのスタッフが住宅を訪問すると、あんた誰なの的な顔をされた。不審者的イメージを払しょくするため、見守り隊チームスタッフの顔写真入りチラシを作成し、集会所の説明と自己紹介をしながら、一軒一軒を訪問。

 デイサロンに来ていた方に話を聞いてみると「仮設住宅の部屋にいても、テレビ見るだけだ。ここに来ると、いろんな人と話できるし、退屈しなくてすむ。隣近所に行っても留守の時もあるし、狭いから気の毒。それに比べ、ここは血圧なんかも測ってくれるので安心だ。」と、にこにこしながら話してくれました。

【血圧測定の様子】



【突然の若い男性の来客(警視庁機動隊の3名)の様子】

 
 3月の震災後は、避難所での食事や宿泊等の支援。8月に避難所が閉鎖され、9月からは全市的に仮設住宅での生活に移行。仮設住宅には、地元自治体はじめ多くのボランティアの方が、被災者が孤立生活に陥らないよう、また、安否確認等を目的に一軒一軒訪問する支援も始まっています。
 
 被災者の方の必要としている要望も、日々変化してきていることを、少し感じる今日この頃です。
 支援する側も被災者のニーズを的確に捉え、迅速な対応と支援に結びつけていきたいと思っています。


 デイサロン「ボンジュール」の様な、コミュニティーの場を地元の方のみの力で、運営しながら、同時に健康管理の手伝い等を行っている所が、増えることを祈ります。
 
 安心した笑顔で、お話している高齢者の方の姿をみていると、人と人との温かみを感じました。また、デイサロン「ボンジュール」スタッフのみなさんの元気をもらって、帰ってきました。


 もっともっとたくさんの地元の方が、元気になることを祈ります。


 以前にもお伝えしましたが、陸前高田市内には、8地区(町単位)54か所に約2,200戸の仮設住宅があり、約6,000人近くの方が、大変な環境の中、年を越してしまいます。


 まだまだ、復興は始まっていません、これからです。

 全国のみなさん、これからも、ご支援よろしくお願いします。



 がんばっぺし!東北、岩手県陸前高田市
 竹内 勉(登別市