一日も早く地に根を張った教育が・・・

 昨晩、陸前高田市教育委員会主催の「学校づくり懇談会」が長部地区コミュニティーセンターで行われました。
 震災後、陸前高田市内の9小学校の内1校、6中学校の内3校が全壊。全壊した学校は、近隣の安全な学校施設を活用し、再開しています。今回は、全壊となった気仙小学校と現在気仙小を受け入れ合同学習を実施している長部小学校の統合計画について、長部地区住民を対象に市教育委員会から統合計画の説明が行われました。

【全壊した気仙小学校】

【気仙小と合同学習を行っている長部小学校/グランド内は仮設住宅


 
 はじめに、学校の復興構想についての説明があり、続いて、震災後の学校の現状、これからの学校づくりの課題、これからの学校づくり、今後のスケジュールの説明がありました。
 気仙小学校の被災により、長部小学校にて両校の児童が学年ごとに同じ教室を利用し、学習を行っている現状を今回初めて知りました。市教育委員会の話では、「それぞれ学校指導方針が異なる中で、1校舎内に両校の校長先生始め各教職員と児童がいて、共同で授業を行いながら、行事等はそれぞれの在校に分かれて行っており、スタートした時点では色々な壁や問題もあったが、それを救ってくれたのが両校の児童だった。すぐにお互いが意思疎通でき、子どもたちが何の隔たりもなく、明るく学校生活に慣れていってくれたことが、本当に救いとなった」と校長先生より聞いているとのことでした。
 そんな中で、今後は平成24年度も引き続き現在の学習体制で行い、平成25年度で対等統合、平成28年度に新校舎でスタートしたいという計画が示されました。
 また、以前行った両校のPTA対象のアンケート結果で、共に統合に賛成が8割を超える結果になったと報告がされました。


【長部地区コミセンで行われた"学校づくり懇談会"】


 この日の陸前高田は、昼間から雪が降りしきる生憎の天候で、参加された方が少ないなかで、意見交換では、地域の皆さんから「今後の児童数を考えると致し方ないのでは。」、「新校舎建設にあたっては、被災した元々の住民が戻ってこれるようなコミュニティの場所としての利用も願っている」などの意見がありました。
 なかでも、「平成24年度も現体制を継続ということであれば、今いらっしゃる先生方は、震災後の一番辛く、非常に悲惨な時からずっと子どもたちと一緒になって乗り越え、子どもたちをまとめくれた素晴らしい先生方ばかり。4月1日以降も引き続き、このまま一緒に乗り越えていって欲しい」との願いをお聞きし、私自身、言葉に言い表せないほど、胸が熱くなりました。



がんばっぺし! 必ず春は来る! 陸前高田の子どもたち!

清 水 淳 一 (佐久市)