気仙川川開き

 15日、陸前高田市気仙町今泉地区において「気仙川川開き」が行われました。
 この行事は、震災以前から続くお盆の恒例行事で、毎年8月15日に行われてきたものです。
 地域の保育園児や小学生によるけんか七夕ばやしの発表や震災犠牲者の慰霊祭が行われた後、気仙川に震災犠牲者の鎮魂を祈り、灯籠流しが行われました。
 震災による津波で今泉地区も甚大な被害を受け、住民の多くは地区外に居住しています。震災以前は、会場の準備は当日のみで間に合ったそうですが、今は人手を確保することが難しいため、数日かかることが苦労する点となっています。
 それでも、昨年も途絶えることなく例年どおり8月15日にこの川開きが行われ、今年も非常に大勢の方が集まりました。
 実行委員の菅野剛さんからは、「今までどおりに行事を絶やさず行うことが、地区住民の心を支えることになる」とお話を伺いました。「今までどおり」であるために、今年も川開き実施の周知活動などはされておらず、いつもの場所でいつもの日に行われました。
 来年以降もこの行事は続けられるとのことで、けんか七夕ばやしを発表した子どもたちがこの伝統を代々と受け継ぎ、「今泉」という地区をつくる担い手となっていくのだと思います。



 【気仙川に流れる鎮魂の灯籠】



 【さすが大人の太鼓は力強い響きです!】


川合 正晃(三重県松阪市