大好きな陸前高田市を応援します!

「自分に何ができるのだろう」と不安をいだきながらのスタートでしたが、多くの方々にお世話になり、支えていただきましたおかげで11月9日(金)に3週間という短い間でしたが、私の復幸応援センターでの任期が終了しました。


市民の方にお話を聞かせていただくと「遠いところから来ていただいてありがとう」、「自分のまちに帰ったら気付いたことや聞いたことを伝えてください」といったことばをかけていただきます。
また、被災時のこと、仮設住宅での生活などについてはお話したくないと思いますが、何も知らない私に対して丁寧にお話をしていただきました。それは「被災地の現状を伝えてほしい」という願いであると受け止めています。
四国中央市に帰りましたら、市民の方々よりお話をお聞きしたこと、現地で自分の目で見て感じたことを伝え、語ってくださった方の思いに応えていかなければいけないと思います。


その中で私が伝えたいことは、「被災地を忘れないでほしい」、「現地へ行って自分の目で確かめてほしい」というのは当然ながら、被災地の復興について考えるとき、陸前高田市という大きな枠組みでとらえてしまいがちですが、そこに住む「一人ひとりのくらしにも目を向けてほしい」ということです。
高台移転の計画がありますが、用地確保や手続きなどに時間を要するため、移住可能となるのが早い地区でも2年、3年は待たなければならない状況であることから、仮設住宅に住まわれる方は「いつまで待てばいいのか、仮設から出れるのは5年以上かかるのではないか」という不安をもって生活しています。


そして、忘れてはいけないのが、仮設住宅に住まざるをえない方は、被災し、津波によって大切な人を奪われたり、財産を失われた方々だということです。仮設住宅に住んでいる限り、移住の見通しがたたない限り、復興に向けて進んでいると実感することができないのです。


陸前高田市にはまだまだ支援が必要です。長い復興の歩みになりますが、今後は、市民の方々に勇気と希望を与えることのできる、細くても長い支援を私たちは考えていかなければならないと思います。


最後に、迷惑ばかりかけた復幸応援センターの仲間、つながりあうことができた皆様、未熟な自分に貴重なお話を聞かせていただいた方々、そして、元気をいただいた矢作小学校の先生方、本当にありがとうございました。これからも私は、温かくやさしい方々がたくさん住まわれている高田を、復興への希望を持ち頑張っている皆様を、大好きなこの陸前高田市を応援し続けます。


近藤孝志(愛媛県四国中央市